top of page
詩のPage
街角をまがって
街角をまがって 街角をまがって
枯れ葉がカラカラと 吹かれてくる
街角をまがって 街角をまがって
「つまづきの石」に出会う
街角をまがって 街角をまがって
パスポートを失くした事に気づく
街角をまがって 街角をまがって
痩せた野良犬に出会う
街角をまがって 街角をまがって
いつかどこかの街角を曲がっていた事を思い出す
フト(わたしの小さな)孤独を感じる
不思議な私の習性
街角をまがって 街角をまがって
亡き母に似た後ろ姿が遠のいて行く
白い月が浮かんでいる真昼
街角をまがって 街角をまがって
真っ赤なスニーカーがゴミ箱に
突き刺さっているのを見る
街角をまがって 街角をまがって
並木の下の歩道で小さな国旗
の刺さった犬の糞が落ちている
街角をまがって 街角をまがって
子どもたちが蟻の行列に小枝でいたずらしていて
街角をまがって 街角をまがって
ミミズが「?」の形にひからびて死んでいた
街角をまがって 街角をまがって
自称ストリートアーテイストに出会う
「町の巨大なゴミ箱にはアートの材料は幾らでもある
これ、僕のアドレス」
街角をまがって 街角をまがって
教えられた場所にはいつまでもたどり着かない、、、
bottom of page